死傷事故率が幹線道路の平均値である100件/億台キロの2倍以上の区間を「事故集中区間」と定義して、事故の集中度をみます。
事故集中区間は、集中度に応じて、「イエローゾーン」と「レッドゾーン」に細分化することとします。
この結果、国・県・名古屋市の全幹線道路でみると、「事故集中区間」は、区間長で8.5%、走行台キロで10.7%であるのに対し、死傷事故の46.0%が集中しています。更に、死傷事故率が幹線道路平均の5倍を超える「レッドゾーン区間」は、区間延長で1.4%、走行台キロで1.5%に満たないにも関わらず、死傷事故件数は13.3%と、全体に占める割合は約10倍の集中度となっています。
県管理道路について、同様に分析すると、「事故集中区間」は区間長で7.1%、走行台キロ8.4%に対し、死傷事故件数38.7%、更に「レッドゾーン」では区間長1.1%、走行台キロ0.8%の区間に8.0%の事故が集中しています。
県管理道路を対象に道路形状を交差点と単路に二分して、交通事故の発生状況をしたものが下図になります。
道路形状別事故発生状況は、死傷事故件数で交差点41%、単路59%、死者数で交差点35%、単路65%となっています。ここで、交差点の延長を前後の交差点付近の区間を含め100mとして、延長比を換算すると交差点16%、単路84%で、交差点に事故が集中する傾向にあることがわかります。
また、以下の図は、交差点、単路別に死傷事故件数や死傷事故率を図化したもので、交差点事故は市街地にほぼ限定して集中するのに対し、単路事故は山間部でも多発区間が散発的に現れています。